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うさぎとO教授

うちのBossのO教授は 超武道派。
空手有段者だし 腕も すんごい太い。
身長は185はあるでしょう。
サイズも 太っている部類なので 80~90kgはあるはずです。

そして 怖い。

うちの大学院の連中は ほとんど関西弁を話す。
関西にあるわけだから 当然だけど。
その中でも O教授は 河内長野弁という もっともキツイ関西弁を操ります。

さらにBossの風貌が 怖さに拍車をかけます。
パーマです。
大学の教員ですよ?!
教育者ですよ?! あんた。

はっきり言って 街ですれ違ったら やーさんだと思うでしょう。

そんなO教授は 実は動物好き。
実験用のマウスや ウサギをやたら気にかける。
名前もつける。
飼育箱が フンで汚れてたら 飼育部屋で怒鳴りだす。
そんな時その声にびっくりするのか 世話しなく動いていたマウス達は止まる。 

この度 実験のひとつで 抗体というものを作ることになりました。
たまに使うことがあるのですが だいたいは代行会社みたいなのに
依頼して 作ってもらいます。
ところが今回は 作ってもらった抗体がうまく使えず
自分達で作ろうということになりました。

とても古典的な方法なのですが
うさぎの体内で 作ってもらう方法があります。
体内のどこでつくられるかというと 血液の中です。
それも たくさん必要なので うさぎのカラダ中の血液を採ります。
つまり そのうさぎは死んでしまいます。

1週間ほどで 抗体はできあがるので
いよいよ 採血をすることになりました。
となりの研究室のT助教授は しょっちゅう採血してるということなので
お願いして O教授と ふたりで眺めていました。

心臓に 針を直接通して 血を抜きます・・ 抜きます・・
ウサギの赤い目は 徐々に色が薄くなって 白くなってしまいました。

泣きました。
O教授も泣きました。
命の消える刹那 我々を睨んでいるようにも思えました。

O教授は その日 放心状態でした。


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コメント 2

生きるって本当につらいなぁと思う事あり。
人の命は、たくさんの命の上になりたっているものだと思うけど、それを敢えて認めながら生きていかねばならない悲劇もあるんですね。

難しい問題だと思います。
ほんと…。

だからといって、菜食主義者にはなれないし、知らないところでいっぱいの命を犠牲にして成り立っている事をやめることもできません。

そういった事を思い出させてくれたこの記事にnice。
by (2005-02-04 21:32) 

foxy

おお ありがとうございます。
ボクは基本的に 植物を扱う研究なので
動物の研究じゃなくて よかったな~って 思いますよ
だって 悲しいじゃないっすか

もう 自分で 抗体つくるのは いやっす
by foxy (2005-02-04 21:51) 

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